TORITENトリテン

闘う言葉

MF 10 野村直輝「ボールは持てながらも最後のところがもうひと工夫」

 

——試合を振り返って。

最初の1失点目が早かったが、それを抜きにしても、前半のいい時間帯にサードエリアのところでいい形まではいったが点が取れなかった。これはいまだけでなくずっと課題。最後のところをチームとしてしっかり表現できなかったのが悔しかったというか、問題だと思う。

——ラストパスがつながらず決定的な場面がなかった。

仙台さんがあまり前からボールを取りににくるという感じでなく、前線3人で僕らを進入させない守備を頑張ってやられていたので、そこにちょっと時間を取られた。もうちょっとリスクを背負ってでも前にかけるなり間から攻めるなりしてもよかったんじゃないかと思う。

——引いて守る相手を苦手としているが、打開策は。

個人的には中の選手でコンビネーションを合わせてやっていくしかないと思う。僕が怪我による離脱から復帰してまだ3、4ヶ月くらいだが、公式戦の中で合わせていくことがすごく大事。練習でやったことしか試合では出ないとも思っているのだが、その中で、プレッシャーとか相手の強度とか公式戦でしか得られないものもあるので、そういった感覚の部分を少しずつ。チームのやり方ありきなのだが、ピッチの中で変えてもいいと言われているので、コンビネーションを含め、精度を上げていかなくてはならない。

——そもそもミラーゲームになるということを、どの時点で気づいたのか。

メンバー発表があったとき。ホームではいつもクラブハウスで試合前のミーティングをするのだが、その時点で相手はミラーで来るだろうという話をしていた。だから別に慌てるということはなかった。

——過去にもミラーゲームは経験していると思うが、積み上げてきたものが出せなかったという感じか。

結果としてはチャンスも少なかったしそういうふうに見える部分もあると思うが、前半のいい時間帯とか、積み上げてきた中でやれていた部分もあったので、一概に全然ダメだったというわけではなかった。いつも言うことだが、よかったところと悪かったところがある。相手ももちろん分析してくるので、自分たちが準備して出来たところは続け、出来なかったところは反省する必要があると思う。

——ここ最近、野村選手と町田選手の2シャドーがハマった試合が続いた。相手にケアされてくる感じは。

基本的にミラーゲームになると人に来られるので。ただ、人に来るぶん、僕たちがポジションを変えれば、相手もガタガタにズレてくる。そういうところを上手く使えた時間もあったし、そうでなかった時間もあった。ボールは持てながらも最後のところがもうひと工夫必要だと感じた。あとはやれなかったという個人的な感触はない。

——中2日で柏戦だが。

まずはゲームの入り方のところを、もう一度チームとして見直さなくてはならないことはみんなわかっていると思う。そういったところから監督はじめスタッフが、また柏に対する戦術を落とし込んでくれると思うので、出場する選手はその戦術プラスアルファのものを出せるよう、中2日だが心と体を準備する。12月というのは、いろんなことが出てきて精神的にも必要ないことで揺らいだりする部分があると思うが、最後までチームのために戦うことが、僕は大事だと思うので、そういったことを自分を含め表現できたらと思う。

——柏もミラーゲームにしてくる可能性があるチーム。今日の経験を生かせそうか。

生かさなくてはならないと思う。

——試合前日に仙台の選手に陽性判定が出たと発表になったり、次の柏戦もコロナの影響で延期になったりしたが、そのあたりを選手としてはどう受け止めているのか。

試合があるかないかが前日までわからないというのは、考える必要はないと思う。だが、試合前日に当然いつもどおり準備しておきながら、やはり試合があるのかないのかがすごく気になったり、必要でない情報だったり考えなくていいようなことも考えたりするので、正直、やりやすいかと言われればそうではない。

——今季はずっとそれがつきまとうと思うが、選手としてモチベーションの工夫などは。

僕個人としては特にない。どこのチームも同じ条件だと思うので。ただ、自チームに感染者がいなくても他のチームから出たことによって僕たちのように最後に連戦になったりというのは、少し難しい問題だとは思う。でも今季はそれでやると決まっているので、それでやるしかない。