MF 11 田中達也「みんなに守りきってもらって感謝している」

 

——自身のゴールで1-0での勝利だが、試合を振り返って。

PKを決めていればもっとチームを助けることが出来ていたので、まずはそこに関して、苦しい試合にしてしまって申し訳なかった。みんなで体を張って守りきってもらって感謝している。ほっとしている。

——得点を量産している要因は。

今季はシャドーで出ることも多くなり、得点へのこだわりというか、チャンスにしっかり走り込むということを大事にしている。転がってきたところにそのタイミングでいるところなのかなと思う。

——3連勝した試合すべてで得点しているが、自分のゴールが勝利に結びつくことについては。

得点やアシストが出来たとしても、勝点などチームとしての結果がともなっていなければ、やっぱりスッキリしない。得点もアシストもチームの勝利のために必要なものなので、それがしっかり結果に結びつくというのは本当にうれしい。

——もともとFWだった経験が生きているのか。

それは全然ない。得点に関しては熊本在籍時代によくしてもらった北嶋秀朗コーチに言われ続けてきたこと。いまでもオフなどに連絡したりするが、そのキタジさんによく「チャンスでは10回中10回走りこまないと、ボールが来た10回中１回でも走り込んでいなかったら後悔するぞ」と言われてきた。そういう意識を最近は持てているのかと思う。

——ここに来て結果が出ている要因は。

大分でカタさん（片野坂知宏監督）やケンさん（岩瀬健ヘッドコーチ）、ヤスさん（安田好隆コーチ）に本当にたくさんのことを教えてもらっていて、今季いろいろな発見があった。成長したなと思う。新型コロナウイルス禍による中断期間中のトレーニングでも、だいぶ自分の頭が整理されていくのを感じた。それで手応えを得て、出場できなかった柏戦からさらに自分のプレーを見つめ直し、しっかり切り替え、自分のプレーで何が出来るか、何をしなければならないかを整理して、いま試合に臨めている。それが勝点につながるプレー、チームの勝利に貢献できるプレーにつながっているのかなと思う。

——その「教えられたこと」というのは。

チームの戦術的な、立ち位置だったり個人戦術のところになってきて、ここで話そうとすると1時間くらいかかるので多分ちょっと難しい（笑）。すごく細かいことなので。

——後半は相手の攻撃の仕方が変わり、立ち位置も変えてきた。それに対する守備は。

後半に関しては瀬沼選手と皆川選手、ヘディングが強い2トップに代わり、相手のSBも低い位置を取っていた。そこで僕が無理に食いついてしまうと（対峙するSHの）松浦選手にロングボールを入れられてランニングされてしまう。それで（SBの）瀬古選手のところに僕がプレッシャーに行きづらくなってしまって、（町田）也真人くんやノムさん（野村直輝）に頑張って二度追いしてもらうといった形が増えた。そこを2人とも頑張ってくれたので、助けられて本当に感謝している。

——昨季終盤も相手がそういう対策を練ってきたことがあったと思うが、今季はそれをどう乗り越えるか。

昨季最終節のC大阪戦もそうだったように、SBが低い位置を取って大分のWBを引き出そうとするチームがいくつかあった。いちばん大事なのは、出たらしっかり戻るとか。もしかしたら引いて守るほうがディフェンスの心理的には楽なのかもしれないが、やっぱり自分たちはボールを奪いに行って自分たちのボールにして、自分たちの時間を長くしたいというサッカーを目指しているし、今日のように防戦一方でギリギリで逃げ切るような試合にするのは違う。しっかりボールを握って点を取り、相手が前がかりになってきたらカウンターで仕留めるのが、大分が本当に狙っていること。そういう試合をして勝っていきたい。

——今後の目標は。

自分がチームのために出来ることは、ゴールだったりアシストだったりと得点に絡むところ。それにプラスして守備で体を張るとか頑張って戻るといったところも大事にしながら、チームを助けられるようにしたい。