【記者会見】片野坂知宏監督「メンタルの部分でチャレンジしてくれたところがある」
中2日でのアウェイ連戦で、相手は力のあるFC東京さんということで、本当に厳しいゲームになると覚悟して準備してきた。結果から言えば、この味の素スタジアムでFC東京さんを相手に勝点3が取れたのは、素晴らしい成果。選手のおかげだと思う。今日メンバー入りした18人の選手たちだけでなく、大分に残っている選手も含め、全員が今日のFC東京戦に向けてしっかりと準備してくれたからこと、そして今日ひさしぶりに試合をする選手もいたが、集中してファイトしてくれ、自分たちの狙いを、切らさずにやってくれたことが勝点3につながったのではないかと思っている。
いまままでFC東京さんを相手にすごく悔しい思いや厳しい試合をしてきた。今日はお互い連戦ということもあったと思うが、FC東京さんに勝つことが出来て本当によかった。これを継続し、この貴重な勝点3を次につなげなくてはならないと思うので、次はまたホームでの連戦になるが、いいゲームが出来るようにしっかりと準備して戦っていきたい。
——FC東京との前回対戦では納得の行きづらい敗戦を喫したと思うが、それから11日間の間に何がどう改善されて今日の試合に至ったのか。
ホームでの前回対戦は0-1で敗れたが、決して納得が行っていないゲームではなく、やはりFC東京さんは強くて簡単にはやらせてくれないなという厳しさを感じた。FC東京さんのACLの関係で、それからすぐに第24節を戦うことになったのだが、その間に2試合があった中で、チーム状態が非常によく、そこで勝点を取ることが出来た。まず、前節にアウェイの仙台戦で3-0で勝てた勢いがあったこと。今日のゲームではフレッシュな選手というか、これまでも出場した経験のある選手を使ったのだが、そういった選手たちがそれまで試合に出られない悔しさ、このゲームに対する姿勢、このゲームに勝って自分たちも出来るという思い、そういったメンタルの部分で非常にチャレンジしてくれたところがあるかと思う。
あとは試合に向け、FC東京さんとの前回対戦を踏まえて、戦術の攻守のところにフォーカスして、それを選手が信じてトライしてくれたからこそ、勝点につながったのかなと思う。
でも最後はやっぱり危なくなったし、3-1で勝ち切れればよかったが3-2、もしかしたら3-3になって勝点1に終わった可能性があるゲームだった。少しラッキーなところもあったり、なんとか選手が体を張ってくれた。本当に選手のおかげ。
——今節、サイドの選手を入れ替えて臨んだ意図は。
高山に関してはひさしぶりの先発。右サイドでハードワークできる選手なので、FC東京さんのサイドアタックを、まずはしっかりとした守備でやらせない。攻撃でもアグレッシブに前に絡んでくれるので、そういうところに期待して、高山を右で使おうと決めた。
左に関してはいろんな選択肢があったのだが、疲労や戦術的なところも考えた中で、おそらく中村拓海くんが右Bで出てくるだろうと予測し、彼のスピード勢いに対して松本怜が守備の管理を出来ればという狙いで起用した。WBに関しては、ある程度戦える選手をチョイスしたという判断。
あとは攻撃に関して、2人ともスピードがあり、切り替えのところでも前への推進力があるので、そういうところにも期待した。
——いままで連戦でメンバーを変えるとなかなか上手くいかなかったが、今日はよかった。戦術浸透や新戦力のフィットについては。
おっしゃるとおり、途中出場だったり結果が出ていなかったり、これまでも試合に出たが勝てない中でのプレーになったりといった選手がたくさんいた中で、今日は結果がともなった。まず、選手に求めたのは、準備期間が2日間しかないので、とにかくゲームの中でお互いにコミュニケーションを取りながら戦術の狙いを合わせていこうということ。
選手はすごく集中してやっていたし、やるべきことをやってくれた、その判断の部分で、FC東京さんのスピーディーな攻撃を受けずに、われわれもアグレッシブにチャレンジしようというところで、トライしてくれたからこそこういうゲームになったのかと思う。
あとは、僕が個人的に感じたところ。FC東京さんの疲労というか、やはり連戦でタフなゲームをずっと続けておられるので、ゲームの中でパワーの出しどころにもメリハリをつけながらやられていたのかなということを、ゲームを見ながら感じた。