【記者会見】片野坂知宏監督「戦うというところで相手のほうが上だった」
今日、FC東京さんは連戦で、非常に激しい試合をして中2日でわれわれに対して準備され、メンバーもターンオーバーして戦われてきた中で、われわれは1週間準備をして、FC東京戦に向け、攻守の狙いを合わせて臨んだ。
われわれとFC東京さんとはコンディションの違いやいまの状況の違いなどいろいろあるが、0-1というスコアで敗戦して、非常に悔しい。ホームでたくさんのファン、サポーターの方が来られている中で、得点したかったし勝点を取りたかった。
昨季はFC東京さんにはホームとアウェイとで連敗していて、悔しい思いの中で、今季は昨季は出来なかったことにチャレンジした。昨季に比べるとまだボールを持てたりアタッキングサードにボールが入る回数は多かったかもしれないが、やはり簡単にこじ開けさせてくれない厳しさがあった。やはりFC東京さんの、連戦の中でもハードワークする姿勢、誰が出てもパワーを持って切らさずに勝点を取る姿勢、この連戦で大変だと思うが、それはわれわれが見習わなくてはならない点。選手にもロッカールームで話をしたが、こういう強い相手に得点を取って勝点を取るというところでは、まだまだパワーが足りない。90分間、切らさずにどれだけエネルギッシュに躍動感を持って戦わなくてはならないかというところ。そういうものがないと必ず勝点を取れないゲームになる。そう話した。
われわれはいろんな方の支えでサッカーをやらせていただき、そういう方々の励みになるゲーム、もちろん勝つことが非常に大事なのだが、戦う姿勢、あきらめない姿勢、本当に得点を狙いにいく姿勢、本当にそこにパワーを持って入っていく姿勢。そういうところは東京さんのほうが上だったと感じている。
非常に悔しいが、すぐに切り替えなくては、水曜日に湘南戦がある。今日の悔しさを胸に、足りなかったところを踏まえ、選手はいい準備をしてくれると思う。わたしも切り替え、選手とともにいい準備をして、必ず次は勝つゲーム、見ていて励みになるゲームにチャレンジしたいと思う。
——ボランチに羽田選手を起用したが、長谷川選手を外した意図と評価を。
長谷川については状態がよくなかったので出場を回避させた。羽田に関しては初めてのボランチでの先発だったが、落ち着いて怖がらずにボールを受けたり配球したりの流れをしっかりと作ってくれた。高さを生かしてヘディングで競り勝ったり、守備のところでもハードワークして島川とともにチャレンジしてくれたと思う。長谷川が不在で慣れないポジションの中で、いいプレーをしてくれた。
——ボランチに離脱者が相次いでいて、チームとして厳しい状態に見えるが。
もちろん厳しい。ボランチのポジションもそうだし、他のポジションでもまだ状態のよくない選手、怪我の選手がたくさんいる。総力戦の中で、一日も早くそういう選手たちに復帰してもらって、いろんな選手を使っていろんな準備が出来るようになれればいいと思う。とにかく一日でも早く状態をよくしてもらいたい。
——特に前半、大事に行くあまり慎重になり過ぎていたのでは。
闇雲にシュートを打ってもよくないし、今日の試合に向けての攻撃の狙いの中で、FC東京さんの堅い守備は工夫して崩さなくては決定機は築けない。その工夫をしようとしていたのだが、相手も管理したり対応してきたりというジレンマがあった。シュートを打たないということよりも、もう少しアタッキングサードでの崩しの部分でやってほしいところはある。FC東京さんのストロングは奪ってカウンターなので、ロストする場所を考えなくては、今日は1失点で終わったが、今日は来ていなかった高萩選手やディエゴ・オリヴェイラ選手やリーグ戦でも主力の選手たちはチャンスを一発で仕留めるクオリティーとパワーがある。そういう相手に対して中に突っ込むとかシュートを打てばいいとかいったサッカーをすると、逆に0-1では止まらず、0-2、0-3、0-4、0-5と大味になる可能性があったのではないかと考えていた。
——コンディションの利、ホームの利を生かせなかった最大の理由は。
われわれには1週間の準備期間があってFC東京さんよりフレッシュではあった。ただ、FC東京さんは連戦ではあったがメンバーを変えてきたり、連戦で出ている選手もハードワークできる非常にたくましい選手が多い。本当に素晴らしいチーム。訓練されているし、戦わせているし、われわれにないものを持っていると感じた。コンディションがいいからと言って、ピッチの中でどれだけ戦えるかというところでは、やはりFC東京さんのほうが上だったと思う。