【記者会見】片野坂知宏監督「選手のパフォーマンスに関しては満足している」

 

結果として非常に悔しい敗戦になった。選手は今日のゲームに向けての狙いをしっかりと90分間やってくれた。選手のパフォーマンスに関しては僕自身も満足しているし、いいゲームが出来たと思う。これがなんとか勝点1にでもつながるように、チャレンジしていかなくてはならない。

メンバーに入らず大分に残っている選手たちも、次節のFC東京戦に向けていい準備をしてくれている。これから9月に入って厳しい連戦があるが、選手とともに全員で続けていい準備をして、こういういいゲームを勝点につなげられるように、しっかりと練習から突き詰めていきたい。

——狙いもハマり、いいゲームをしていたが、勝敗を分けたポイントは。

うーん…どこですかね…どこになるのかな…先制点を早い時間に取れたし、追加点を取れるチャンスもあったし、同点に追いつける崩しとかもあったので、そういうところを決めきれなかったことが敗因になる。浦和さんはFKで中に入るメンバーのゴール前のクオリティーも高く、点を取れるストライカーもたくさんいる。この2失点は非常に悔しいのだが、やはり相手がトップレベルのチームとなると許してくれず失点になる。ちょっと取られ方がもったいなかった。ガクッと来るようなシチュエーションだったなと思う。ただ、選手もそこから盛り返してくれたので…どこがターニングポイントになったかちょっと掴めない。これだけチャンスを作った中で勝点につながらなかったのが本当に悔しい。

——島川選手を刀根選手に代えるにあたり複数の配置換えで戦力のやりくりを工夫している様子に見えた。選手層という点では。

選手層は…それはもう、言い訳になるのであまり言いたくない。われわれのチームはとにかくチームとしてここまで戦ってきたし、今後も一人の選手に頼るとか絶対的な選手とかがいるわけではなくチームとして戦わなくてはならないと思う。選手層だとか選手の質だとか、言い訳すればそれはいっぱい出来ると思うが、それは言いたくない。とにかくいるメンバーにいい準備をさせ、トライさせて、ピッチで思い切って表現させる、プレーさせることが僕の役割。そこをしっかりと全うできるようにやっていきたい。

——町田選手がゴール前で相手にとって嫌な動きをしていたが、中盤に下げた意図は。

そうですね…残り時間も少なかったのと、ボランチの島川と長谷川が非常に疲労していた。どちらかを下げるにあたり、島川もハードワークして戦ってくれたのだが、長谷川のほうが展開力があるので長谷川を残した。最後は浦和さんもある程度ブロックを敷いて引いて守っていたので、中盤のところで長谷川と町田という2人の、ボールを持てて配球できるところを使いたかった。そしてベンチメンバーにはディフェンスしかいなかったので、刀根を入れてリスク管理のバランスを取らせた。あとは左サイドで、試合の中では左利きの香川がいいクロスを上げていたのだが、三竿も一列前になったことで左からクロスを上げられるかと。田中達也ももともと前線の選手だしシャドーのところで背後への抜けやドリブルでの仕掛けが出来る選手なので、少し中に入れてポジションバランスを取り、押し込んだ形で得点を取りたかった。そういう全体のバランスを取ることで町田を一列下げる選択をした。

——さきほど選手層の話も出たが、やはり町田選手が入ってくると戦術のバリエーションが広がると感じた。

そうですね。ひさしぶりの出場だったが落ち着いてポジションの役割にトライしてくれたし、非常にいいアクセントになっていたと思う。ボランチのところでも残り少ない時間の中でチャレンジしてくれたし、バランスを取ってくれた。

とにかくわれわれの選手層に関しては、怪我人だとかコンディションが万全でない選手が試合ごとに入れ替わり立ち替わりで出てくる状況なので、少しでも回復した選手、状態のいい選手を見極めた中で、対戦相手もいろんな策を施してくると思うので、それに対してまた上回って戦っていかなくては勝点3につながらない。そのオプションとしても町田の復帰、今日のパフォーマンスをしてくれたことは、チームにとってプラスになったと思っている。