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闘う言葉

【記者会見】片野坂知宏監督「勝ちたい思いを選手がピッチで表現してくれた」

 

なんとかホームでひさしぶりの勝利を挙げることができて本当にうれしい。なかなか勝てない時期があり、選手も、ファン・サポーターの方も悔しい思い、残念な思いをされていた中で、今日はなんとしても勝ちたいという思いを、選手がピッチで表現してくれた。

失点が続いていた中で今日は攻撃力の高い横浜FMさんとの試合をクリーンシートで終えたことは自信につながると思う。だが、これで満足してはいけないし、過信してもいけない。反省点としては、前後半の決定機を決めきって確実に勝利を掴み取るゲーム展開に持っていけるようにならなくてはならない。このJ1のリーグは簡単に勝たせてはくれないし、この暑さの中の連戦でいい準備をしなくてはいい成果につながらない中で、戦いながら本当に難しさを感じ、やはりそういうところが大事になってくると感じている。

反省すべきところは反省して、継続して11人で狙いを合わせて戦うことが、必ず成果につながる。次の札幌戦、連戦の柏戦といい準備をして万全な状態で戦いたい。

横浜FMさんは新しい選手を補強したり個の能力に長けた選手がたくさんいる中で、戦い方が特殊で攻撃・守備の狙いが明確なチームなので、攻守の狙いが明確になっている。それに対する攻守の狙いを選手に伝え、選手たちもよく理解してやってくれた。前半も後半も、切らさずタフに躍動感を持って戦ってくれて、いいゲームになった。これを次の札幌戦にもつなげられるように全員で狙いを合わせていい準備をしたい。

——守備陣が粘り強く対応していた。評価は。

ずっと失点が続いていたので、今日はとにかく失点したくないと。ただ、攻撃力の高い相手なので厳しいゲームになるとも予想していた。本当に、90分間切らさず粘り強く戦うことが大事というところで、体を張れるか。何センチでも体を寄せて守備できるか。横浜FMさんはとにかくどんどんサッカーをしてくるチームなので、隙を作ったり切らせてしまうとその隙を突かれる。とにかく集中力が大事だということで、選手たちも最後まで切らさずに戦ってくれた。

ピンチの場面でも最後は体を投げ出してブロックしてくれたり、ムン(キョンゴン)に関しては、ホームでリーグ戦初出場だったが、ピンチを防いで無失点に抑えてくれたことが、自信につながったのではないかと思う。

——攻撃面でも連係が向上していたが、上手くいった要因は。

横浜FMさんは攻守の陣形のところでしっかり戦術を遂行されるチームなので、それに対してこちらはどういうところがチャンスになるかを選手がしっかり理解したこと、そして出ている選手の中である程度、ポジションよく判断よくしっかりプレーしてくれたことで、コンビネーションやボールの動かしが上手くいったのではないかと思う。

——5連敗は初の経験だったと思うが、連敗中に強調したことはあるか。

短い期間でしか準備が出来なかったのだが、その短い中で、ある程度、自分の中で戦術的にこうしてほしいという攻守の狙いを、トレーニングの中でより明確に示すようにした。もちろんこれまでもトレーニングで狙いは伝えていたのだが、今日に関してはさらにそういうところを強調して、守備のところでも粘り強くと、メンタルのところで。失点が続いていたので、たとえ失点したとしてもそこから這い上がるというか、自分たちでパワーを持って最後までゲームを続ける、やりきるということを、選手に求めるようにした。前半もチャンスがあったし、後半になってからだが先制点も取れたこと、そして選手たちが狙いを理解して戦ってくれたことが成果につながったのではないかと思う。

——これまでよりサイドで起点を作るのが早かったと思うが。

そうですね、横浜FMさんはみなさん御覧のとおりハイラインだし、プレッシャーの切り替えなども非常にアグレッシブに来られるので、早くポジションを取るように伝えていた。そしてハイラインだとどういうところが空いてくるかということで、もちろん背後もあるしサイドのところもある。そういったところを起点にすれば上手く攻撃を構築できるという狙いで準備していた。