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闘う言葉

【記者会見】片野坂知宏監督「再開に向けていろいろな方が協力してくださった」

 

長い中断期間があった中で、ホーム開幕戦に勝利できたことが本当にすごくうれしい。今日の再開に向けて、いろいろな方がトリニータのために協力してくださった。まずはこのドームを1週間前に使わせてくださった関係者のみなさま、そして芝の管理の方にも素晴らしいピッチを準備していただき、水も撒かせていただいて、本当に協力していただいていると感じる。そして、ファン、サポーターの方々も、たくさんのトリボードでゴール裏を埋めてくださった。スタジアムに入った瞬間に鳥肌が立つくらい、われわれに力を与えてくれたと思う。その方々の思いもあり、なんとか勝つことが出来た。それを準備するスタッフ、チームの関係者も含めて、本当にみんなで今日の再開に向けて準備をし、今日のゲームを楽しみにしていただいていた。その恩返しが出来たと思う。この場を借りて感謝申し上げます。

ゲームのほうは、鳥栖さんがどういう形でわれわれに対して臨んでくるか。ルヴァンカップとリーグ戦を見た中で、ルヴァンカップの札幌戦を参考にしながら、本来であれば新戦術も考えて準備していたのだが、今日の鳥栖戦にはこれまでと同じ[3-4-2-1]で行くことにした。メンバーもいろいろなコンディションがあった中でベストな11人、18人を選んだが、選手は90分、自分たちのやるべきことに集中してやってくれたと思う。

この勝利は18人のメンバーだけでなく、33人の選手が、中断明けから今日の再開に向けてチームのためにしっかりとハードワークして準備し、戦術を理解した中で合わせるようにやってくれたからこそ、掴み取れたものだと思っている。本当に選手にも感謝したい。

難しいゲームになったと思う。前半はどちらも我慢の戦いだった中で、先制点を取れたことが大きかったと思う。相手がメンバー交代し少し変化しながら押し込んできたところで、カウンターの中で追加点というところも大きく、それで勝点3を手繰り寄せることが出来たと感じている。

まだ1勝。これから連戦になり、厳しい試合が待っている。中3日でアウェイ広島戦、その後は中2日でホーム神戸戦。いい準備をし、状態をしっかりと把握した中で、また勝点3を取れるゲームを、選手とともに戦っていきたい。

——立ち上がりは少し押し込まれる時間帯があったが、徐々に流れを掴んでいった。それに対する評価を。

立ち上がりには失い方が悪かったり自分たちが守備のところではっきりしない部分があって、やられたくないことを少しされたことで何度かピンチを招いた部分があったと思う。それをなんとか高木中心に抑えたこと、前半を0-0で終えたことが大きかったと思う。今日のゲームに関してはどちらも我慢の戦いだったと思うし、どちらが先に点を取るかによって流れが変わるかなという中で、我慢強く選手が戦ってくれたことがよかった。

——特別指定選手の井上選手を先発させ、田中選手と交代した意図は。

井上に関してはサプライズですね(笑)。あとは見ていただいたように、井上はスピードがあるので、それが今日のゲームに生きるかなというところでトライさせた。田中達也も同じようなタイプだが、先に田中という選択肢もあった中で、今日のゲームプランの中でどっちを先に持っていくかという判断をして、こういう選択をした。

——田中選手への交代のタイミングは予定していたのか、井上選手のパフォーマンスを考慮してだったのか。

井上の状態を見た中で交代するようにした。特別指定の選手であり、ホーム開幕戦、Jリーグ初出場といろんなことが重なっていて、ゲーム前に話をしたら緊張していると言っていたので、ハーフタイムでちょっと代えようかなとも思ったのだが、どういうふうにプレーするかもう少し様子を見てから、田中に代えるようにした。

——相手の交代によって展開や状況が変わった感触は。

鳥栖さんにもいろんなメンバーがいて、スタートがどういうふうに来るか、どういう形で来るかというところを、まず見極めながらやりたいと思っていた。ハーフタイムでレンゾ・ロペス選手を下げて林選手が後半から入ってきたのは、レンゾ・ロペス選手にもうう少し機動力が欲しかったのかなというところで、それほどバランスは変わっていなかった。でもチアゴ・アウベス選手がいなくなったことで、いろいろとこちらも、そういうところでのやりたいことが少しずつ出来るようになった。

こちらの選手もひさしぶりの公式戦だったので、疲労があったりした中で、5人交代枠がある中で、ハーフタイム以外の3回をどういうふうにしようかなと考えながらやっていた。

——ゴールキックからの2得点となったが、その評価は。

どういう形でも得点は大事だし、マイボールの中から取れたのでよかった。ゴールキックもセットプレーのひとつなので、そういう中で結果を出してくれたのはいいことだと思う。

——ホームでのリモートマッチは最初で最後。あらためてどう感じたか。

まずは無観客ではあるが、トリボードでゴール裏を青く染めていただいたこと、スタジアムの音響でファンやサポーターの方々の声援があって、無観客という感じがしなかった。おかげで試合に集中することが出来たと思う。無観客だとホームの利というものがどうなるかなと不安視していたのだが、ホームの雰囲気を作ってくれたこと、クラブも協力して準備してくれたことがすごくありがたかった。そのおかげがあると思う。

試合前にも少し流れていたが、選手やスタッフにファンやサポーターの方々がメッセージ、みなさんの言葉を音楽にのせて映像でいただいた。選手もスタッフもそれを見て気持ちを高めた上でゲームに臨めた。いろんな方が応援している、今日のゲームを楽しみにしているというところで力を与えてくれたと思う。そういった方々の思いがあったからこそ、こういう状況の中でも勝点3を取れた。無観客であろうが試合に集中してホームで勝利を取ってやるという気持ちになれたと思う。

 

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