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闘う言葉

【囲み取材】片野坂知宏監督「気持ちを切り替え、再開に向けて万全の準備をする」

 

——このたびの試合開催延期に際して。

コロナウイルスの影響で政府の判断、Jリーグの判断は、まずは感染が広がらないようにすること。またサポーターの方々に応援に来ていただく中で、安全を考えた上のことだと思うので、Jリーグ、そしてスポーツ界全体でこれをしっかりと受け止め、われわれはその決断に対し、次に向けて準備する。

3週間後、第5節のホーム・G大阪戦から再開が予定されているので、それに向けてコンディションを万全にし、いいスタートを切れるように切り替える。

——チームマネジメントに難しさがあるのでは。

初めての経験だし、開幕後すぐに中断というのもなかなかあることではない。難しさは当然ある。延期になった試合がどのように今後のスケジュールに入ってくるかによっても、非常にマネジメントが大変になる可能性があるが、われわれはルヴァンカップとリーグ戦の開幕で連敗している中で、もう一度、戦術や選手のコンディションを含めて、またいいスタートを切れるよう、ポジティブな期間にしたい。この3週間を有効に使う。

今季に関しては特にオリンピックが開催されるということで、その期間を含め、非常に特殊なシーズンになる。とにかくこれまでも目の前の試合に対して準備をしてきた。いまも、次の試合がどういうふうに組まれるかを見た中で、いい準備をして、喜んでもらえるゲームをするというスタンスは変わらない。

——選手たちの様子は。

本来であれば今日ルヴァンカップ、週末にリーグ戦ということで、選手もいい準備をしてくれていたので試合が出来ないことは残念だが、今日見るかぎりでは切り替えて、この期間を有効に使おうという気持ちになって、トレーニングにもしっかり取り組んでくれている。

——選手たちにかけた言葉は。

まずは感染が広がることが懸念される中で、ピッチ外、普段の生活を含め、出来るだけ外出で人混みに出かけたりすることは自粛して、体調を万全にするようお願いした。3週間を通じてリスタートという形で出来ると思うので、また日々のトレーニングを積み上げていこうと話した。

——2011年の東日本大震災で中断期間があったときは、どのようにシーズンを捉えたか。

あのときは、震災に遭われている人たちがいる中で、われわれがサッカーをしていていいいのか、トレーニングをしていていいのか、活動自体をしていていいのかというところを強く感じていた。

今回は状況が違う部分があるが、今回はわれわれもいつ何時感染するかという不安がある。とにかくひとりひとりが自己管理をしっかりして、プロとして準備してもらうしかないと思っている。

あの頃も震災に遭われた方々に対して、すごく難しい状況だったが、いつ試合が再開されるかわからない中で、とにかく次に向けての準備を積み上げていた。ピッチに立ってトレーニングするときにはしっかり集中して、それ以外のところはいろんなところでリスク管理しながら、出来るだけいい状態を保ち、再スタートを切れるようにしていきたい。

——ファンやサポーターの方々へは。

ルヴァンカップとリーグのホーム開幕戦を楽しみにされていた方々も多いと思うが、楽しみは先に取っておいて、まずはこの状況がよくなるように、みなさんで協力しあいながら待っていていただきたい。また再開したときにはドームで、喜んでもらえるゲーム、励みになるゲームをしたい。連敗しているので、なんとか勝利をみなさんにプレゼントしたいと思っている。期待していただきたい。