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闘う言葉

【記者会見】片野坂知宏監督「思いが強くなったぶん、勝点3につながったのではないか」

 

ひさしぶりの昭和電工ドーム大分での勝利。前節はFC東京戦で悔しい敗戦だったが、今日は選手たちのおかげ、そしてファンやサポーターの応援のおかげで、なんとか勝つことができてうれしく思っている。本当に感謝したい。素晴らしい雰囲気を作ってくれたし、素晴らしいピッチを準備していただいたし、素晴らしい相手だった。

選手は90分の中で、最後まで切らさずタフに相手を上回る戦いをしてくれた。前節は敗戦したが、J1残留が決まり、今日のG大阪戦に向けて選手たちにどういうモチベーションを持たせ、残り4試合を戦わせていくかということを考えながら、トレーニングから選手に求め準備してきた。4試合を2勝1分1敗で勝点50、一桁順位でフィニッシュするという目標をもう一度選手に伝えるとともに、残り4試合のうち、ホームゲームは今日と12月7日の最終節・C大阪戦しかないと。今季これまでJ1で戦ってきた中で、いろんな方の支えや応援があったからこそ、われわれはこういう位置にいてトライできている。そういう思いを感じながら、最終戦だけでなく今日も含めてホームでの2戦を、支えてくださる方々の励みになる、喜んでもらえるゲームにしなくてはならないと話をした。

ピッチに出た選手は最後までチームファーストで戦い、勝ちを拾ってくれた。少しラッキーなところもあったかもしれないが、思いが強くなったぶん、勝点3につながったのではないかと感じている。

やはりG大阪さんの、個の能力に長けた選手、経験のある選手たちに守備を難しくされ、立ち上がり10分で先制点も奪われて、非常に厳しい展開になった。それでも選手は切らさずに狙いを合わせてなんとか逆転できた。だが、3点目のチャンスがあったところをしっかりと決めきれる戦いをしなくては、残り3試合もまた悔しい思いをしなくてはならなくなる。今季は3得点したことがないが、やはり2点だけではなかなか勝点3につながらない。決定機は作れている中で、3点目、4点目という複数得点を取れるところまで決めきれるように、当事者がまた突き詰めてトレーニングからやってもらわなくてはならない。

ひさしぶりの勝利でうれしいし、これを残りの3試合も継続していけるよう、いい準備をしてタフに戦い、見ている人の励みになるゲームをやっていきたい。

——あらためて、前節にJ1残留が決まったが、達成できた要因は。

まずは選手が目の前の試合に対して素晴らしい準備をしてくれたこと。そして、それに向けての攻撃・守備の戦術があった中で、意図を持ってトライしてくれたこと。それが成果につながっていると思うし、18人のメンバーだけでなくそれ以外のメンバーも、次のゲームに向けていい準備をしてくれたからこそ、こういう成果が出たのではないか、目標を達成することが出来たのではないかと思う。

——オナイウ選手と岩田選手の代表選出について。

オナイウに関しては、シーズン最初の頃は得点を量産した中で、後半に入ってなかなか得点という結果が出ておらず、いまも苦しい状態だったかもしれないのだが、そういった中でも、親善試合ではあるが日本代表に選ばれたことはプラスになると思うし、そこで得られるものは非常に大きいのではないかと期待している。やはりチームのやり方の中でオナイウ自身もトライしてきたからこそ、代表に呼ばれたのかなと。チームがやっていることを代表でも求められるのか、また違うことを求められるのかわからないが、そういう中でオナイウのよさが出るような形で試合に絡めれば、今後、残り3試合に向けても、代表で得られたものをチームに還元し、オナイウ自身も貢献できる、さらにいいプレーが出来るパフォーマンスになればいいなと思う。

岩田に関しては、コパ・アメリカでの代表選出もあり、U-22の今回の親善試合もあり、そういう中でつねにいい状態を保っている。今日の得点、攻め上がり、フィジカルも強いしアップダウンも出来るところを評価されて、オリンピック代表候補に選ばれている。そういう岩田のよさが代表でもしっかりアピールできるようになり、2020年東京五輪のメンバーも非常に狭き門だと思うが、そこも視野に入れながら、将来的にはA代表も目標にしていると思うので、そこにつながる経験や得られるものがあればいいなと思う。

——今日、1万人の来場者に監督のお面が配られた。愛されている証拠だと思うが。

愛されているかどうかわからないが(笑)、選手もかぶってロッカールームに帰ってきたりして、そういうのを見るとちょっと気持ち悪かったかなと思った(笑)。もし今日負けていたらそのお面は破られて踏みつけられていたのでは…勝ってよかった(会見場爆笑)。また大切に持っていただいて、さらに愛されるようになれればと思う。選手のお面はあるかもしれないが、なかなか監督のお面はないというか、僕があまり前に出るよりも、やはり活躍している選手たちが、お面だとかTシャツだとかいろんなところで話題になったり、サポーターに愛されるような状態になれば、トリニータとしても素晴らしいことだと思う。わたし自身もそういう機会を作っていただいたことに感謝しながら、それに甘んじることなく、しっかりと今後もトリニータが成長できるような形で期待に応えたいと思う。

 

こっちは可愛いのに…