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闘う言葉

【記者会見】片野坂知宏監督「無得点で終わったことがいまの東京さんとわれわれとの差」

 

ラグビーW杯があり、昭和電工ドーム大分ではひさしぶりの試合。まずは芝を管理してくださっている方々に御礼を言いたい。ラグビーの後の荒れたピッチから、今日の試合に向けて大変な力を尽くしてくださった。素晴らしいピッチを準備していただいて本当にありがとうございます。われわれのサッカーはパスをつなぐため、ピッチが非常に影響するのだが、そういう面において本当にありがたかった。非常にいい芝でプレーさせていただけた。

ひさしぶりのドームでの戦いにたくさんの方が足を運んでくださった中で、勝点を取りたかったのだが負けてしまい、悔しく残念な思い。ただ、選手は最後まであきらめずに得点するためパワーを使ってくれた。得点することはできなかったが、その姿勢は評価したい。

しかし、得点を挙げていないのは現実でもある。それがいまのFC東京さんとわれわれとの順位の差、ゲーム内容の差、そういうことなのではないかと、今日、ゲームが終わって感じた。選手は90分切らさずにやってくれたが、2-0で敗戦しているのが現実。この差を埋めるために今季もスタートから積み上げてきた中で、前回対戦よりは若干、自分たちの戦いを表現できた部分はあるが、やはりFC東京さんが先制点を取り、2点目を取ったことで、持たせてくれているというか、ゲームをコントロールしていたのはFC東京さんだったのかなと思う。

悔しい敗戦になったが、残り4試合に向けて、またコンディションを含めて立ち向かっていけるよう切り替えたい。次こそはホームで励みになるゲームができるよう頑張っていく。

——立ち上がりはミスが散見されたが、そこに新しい芝であることは影響していたか。

どうですかね…影響があったかどうかというところでは、わたしは影響はなかったかと思う。少し長さは少しあるが、水も撒いていただいたし、それほど凸凹している感じもなかったので。FC東京さんのプレスの圧があった中で、そういうミスが起きた部分もあると思う。芝がハイブリッドだとかその長さだとかの若干の影響はあったかもしれないが、それだけが原因ではなく、やはりFC東京さんの前から来る守備で、われわれがどういう攻撃をするかを踏まえた守備のオーガナイズがすごくしっかり整理されていて、立ち上がりはなかなか難しさがあった。そういう中での失点、セットプレーでの失点もあり、難しいゲームになったかと思う。

——自動降格の可能性がなくなり、残り4試合でどう戦っていくか。(※会見時点では残留確定を未確認)

われわれは今季、J1残留を目標に勝点45を取れば確実になるだろうということでスタートしたが、今日で自動降格の可能性がなくなったことは、選手が意思を合わせ、トリニータのサッカーを信じて、いい準備をして戦ってくれた成果だと思う。選手、そして周りのスタッフ、ファンやサポーターの方々、クラブ関係者の方々に、本当に感謝したい。そういう支えがあったからこそいまの成果があると感じている。

出来れば今日勝って残留を決め、サポーターと喜び合えるゲームにしたかったのだが、敗れてしまった。残り4試合はわれわれにとっても大事な試合になる。次もホームでG大阪さんを迎える中で、サポーターに勝利をプレゼントしなくてはならないし、出来ればこの順位から少しでも上位を狙い、一桁順位でフィニッシュすることが出来れば素晴らしい成果。そういうところも残り4試合で見えてくると思うので、選手にはさらに高みを目指して勝点を積み上げてもらいたい。

そして、選手にまだ伝えてはいないのだが、勝点50をクリアできるような形で残り4試合もやっていきたい。これまであまり具体的な数字は選手には言ってなかったのだが、勝点50の大台へと、2勝1分1敗を目指せれば。

トリニータが過去、いちばん勝点を取ったのが56。それで2008年に4位でフィニッシュしている。本当は、残りをすべて勝てれば勝点58になってそれを超えられるという時期もあったのだが、それは厳しくなったので、とにかく勝点50、一桁順位というところを目指し、残り4試合を戦っていきたい。

——新たに目標を勝点50に設定しなおすにあたり、思いは。

出来るだけ早く勝点45を超えるようにしたかったのだが、この第5クールを終わってのもともとの目標は勝点40だったのだが、それをクリアして43。残りホーム2試合、アウェイ2試合の中で、より高みを目指すよう、選手が切らさずに戦えるよう。

われわれのクラブの力、この戦力、予算組みの中で、18位からスタートした中で、やはり一桁順位で終わるというのは本当に素晴らしい成果になる。そして、ずっとトリニータを愛して応援してくださる方に対して、その一桁順位で終わることが、励みになるのではないかと思うので、そこを目指して、その思いを共有したい。その思いが非常に大事だと思うので、消化試合はない。プロとして当たり前のようにハードワークして励みになるゲームをすることが、このトリニータにとってすごく大事なこと。そういう気持ちを継続して最後まで戦いたい。