TORITENトリテン

闘う言葉

FW 9 後藤優介「我慢するところも、いまは自分のものに出来ている」

 

前半はなかなか自分たちの形でできなかった。失点してしまったところはもったいなかったが、後半も盛り返して戦えたことはよかった。

——流れを引き寄せる同点ゴールだった。あのゴールの少し前から、いい流れになっていたのを感じていたか。

ボールが回せるようになってきていた。プレッシャーを受けながらも、(伊藤)涼太郎も相手の嫌なところで受けて前を向くことができていた。涼太郎が何回か前を向いたところで、自分のところにCBがあまりついていなかったので、振り向いて打ってみようと。何も考えずに打ったのだが、入ってよかった。トラップを少しミスったので打つしかないと思った。体格の大きくない自分はああいう形に持っていくことはあまりないのだが、相手があまり寄せてこなかったのがわかったので、振り向きざまに打てた。でも他にもチャンスがあった中で、もっと落ち着いて打つようにしなくてはならない。満足はできないが、チームの勝利に貢献できたのはよかった。

——前半も伊藤選手からの縦パスで決定機があった。あのときは。

チームの約束事で1トップは真ん中で我慢するというのがある。涼太郎がドリブルできるので、ちょっと時間を作れると読んでああいう動き出しができた。涼太郎が前を向くことで自分が動ける。

——“ミスター”こと高松大樹さんを思わせるような反転シュートだった。

まだまだです(笑)。でもいまは体が上手く反応している。

——高松さんが解説で絶賛していたが。

よかった。でも解説なんでね、絶賛しなくちゃならないんじゃないですか(笑)。

——リードしてから終盤、神戸が前がかりになったが、うまく試合を運べたのでは。

さんぺーくん(三平和司)も涼太郎もボールを受けてくれていたのと、さんぺーくんが気を利かせて守備をしたり狙いやすくしてくれたりしていた。それもあって相手の背後を狙えたと思う。全体が連動してボールを奪えていたので、簡単にはたいてボールを動かすこともできた。

——すごいボレーを打った高畑選手へのクロスのシーンについては。

(オナイウ)阿道が走っていたけど無理だなとわかった中で、(高畑)奎汰も上がっていた。奎汰は上がるタイミングがすごくいいので、見るようにしていた。

——ひさしぶりの1トップでの出場だった。

簡単ではない(苦笑)。我慢しなくてはならないので。自分は動きたいタイプなのでちょっと気持ち悪いような(笑)。でもどのポジションもこなせるようにならなくてはならないし、動き過ぎても出し手も出しづらくなる。動けないのはもどかしい気もするが、動き過ぎて疲れてしまうこともあるし。1トップだから出せる自分の長所もあるので、動くタイミングなどをもう少し考えたい。体も小さいのでポストプレーはあまりできないぶん、裏を狙う回数を増やせればと思う。

——今日は相手がアンカーシステムだったので余計に動きたくてうずうずしたのでは(笑)。

そうですね。でもサンペールが嫌なところに立っているのをケアするために動けていたし、守備で動いて奪ってチャンスというときに動けていたのでよかった。動きたかったけど(笑)。サンペールは受けるポジションが嫌だったが、自分たちも上手く消せたかなと思う。

——1トップでチャレンジするポイントは。また、藤本選手と違いを出していくとしたら。

1トップもすごく面白い。動くだけでなく、我慢するところも我慢することを、いまは自分のものに出来ている。フジモン(藤本憲明)はすごく我慢できるタイプだが、自分は動きながらもっと相手の嫌なところを突く回数を増やしたい。あとは味方とのタイミングを合わせること。

——ルヴァンカップのメンバーでもつなぎの部分の質が上がってきたのでは。

やはり最初は怖いところもあったが、いまは前を見るようになってきたし、タイミングも合ってきていると思う。

——ルヴァンカップ、グループステージ突破の可能性を残したが。

勝てば突破できると思うので、しっかりそういう準備をしていきたい。その前にリーグ戦も入ってくるので、またみんなで戦いたい。いまは公式戦負けなしでチームもいい状態なので、これを崩さないように自分たちも練習からやっていく。