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闘う言葉

【記者会見】片野坂知宏監督「本当にダービーにふさわしい雰囲気だった」

 

年号が令和になり、J1初の九州ダービー、そしてGWといろんな要素が重なって、2万4000人ものファン、サポーターにお越しいただいた。鳥栖さんのサポーターにもたくさんゴール裏で応援していただき、本当にダービーにふさわしい雰囲気だった。その中で自分たちが勝点3を取れたことを非常にうれしく思う。

90分切らさずに鳥栖さんを相手に戦術を合わせて戦ってくれたことを選手に感謝したい。いい準備をしてくれたからこそ、この勝点3につながった。これまでいろんな戦いをしてきた中で学んできたこと、狙いとして合わせたこと、組織として戦わなくてはならないこと、そういうところをしっかりとやれたことが本当にうれしかった。それを残りのゲームも継続してやっていくことが大事だと感じている。

鳥栖さんはカレーラス監督が体調不良ということで来られておらず、コーチの金さんが指揮を取られた。鳥栖さんの状況を考えて、どういうふうにわれわれに対して準備して戦ってくるかが正直わからず、メンバーを見たときにも、3枚、4枚どちらも組めるメンバーだった。とにかく選手たちが、相手の形にかかわらず、これまでに自分たちがやってきた攻撃と守備の意識を合わせ、共通理解の下で戦うようにしてきたことが、今日のゲームでも生きたのではないかと思う。

ただ、2点取れたことは非常によかったし、無失点で終えたこともよかったのだが、2点差というのは非常に難しく、危険な点差。後半早々に得点できたこともよかったが、追加点の後、やはり3点目のチャンスがあったところを決めきれる強さを、また求めていかなくてはならない。これからも個の能力に長けたチーム、インテンシティーの高いチームと対戦しなくてはならない中で、しっかりときめきって3点目を取れるようにしたい。そして今日は高木駿のビッグセーブもあったが失点ゼロで終えたことも非常に大事だったと思う。

これからも奢ることなく、いまの順位や立ち位置には全く目を向けず、次のゲームに向けていい準備をして、出場した選手がしっかりと役割を果たしながら、またいいゲームをしたい。次はルヴァンカップのホーム神戸戦。神戸さんも非常に難しい相手だが、ルヴァンカップでも自分たちの目標を達成できるように、また連戦となるリーグ戦でも、アウェイで厳しい試合になるが、いい試合ができるように、やっていきたい。

——リーグ戦初先発した高畑選手の評価を。

途中出場はホーム開幕戦であったが、先発は初めて。九州ダービーということでたくさんの方が来てくださっている中で、(高畑)奎汰がどういうプレーをするか、ちょっと楽しみにもしていた。トレーニングやルヴァンカップでのプレーを見る中で、十分にやれるのではないかと思いチャレンジした。見ていただいたとおり、落ち着いてしっかりと大きなミスもなく自分の役割を果たしてくれたし、特に後半の1点目のところでもクロスでアシストをしてくれた。奎汰に期待していた左サイドからのクロスの部分をしっかりやってくれたことは、非常にうれしかった。ただ、これでポジションを獲得したわけではない。これに満足せずに競争しながら、もっと精度を上げ、攻守において突き詰めてやってほしい。

——2万4000人の観客がスタンドを埋めた景色を見て。

本当にすごく雰囲気がよかった。これだけ昭和電工ドーム大分がいっぱいになるのは2014年以来。われわれに対する期待も感じられたし、新しい元号になって初の九州ダービーということで、鳥栖さんのサポーターも非常にたくさんお越しくださり、いい雰囲気を作ってくださった。J1のホームでの戦いはこういう感じかなとモチベーションも上がったし、来てくださっている方に喜んでいただくためにとにかく勝点3を取りたいという思いになった。サポーターの応援は本当に心強かった。今後もスタジアムを満員にし続けていくためには、われわれがいい結果を出し、見ていて楽しんでもらえるようなゲームをしていくことが大事だということも感じた。

——平成時代、さまざまな立場でサッカーに関わってきたと思うが、令和を迎えてあらためて。

わたし自身、トリニータに在籍していたりいろんなことがあったが、J3に降格したチームをJ2、J1と、この舞台にトリニータを引き上げることができて、本当にうれしい。ただ、わたし一人でやったことではなく、ファンやサポーターの支え、J3に降格しても継続してくださったスポンサー、県民・企業・行政の三位一体の力、わたしを支えているコーチングスタッフ、メディカルスタッフ、トレーナースタッフ、そして選手が信じてやってくれたこと。そういったものが一体感をもって一丸となってやれたことで、新元号になった中でJ1で戦えた。非常にうれしい一方でこれからが大事になっていく。J1に定着できるチームを作り上げるために、今後もチャレンジすることが大事だと思う。まだ10節を終えただけで何も得たわけではない。われわれの目標はJ1残留。それは変わらずに、ひとつひとつの試合で勝点3を取れるような、また勝点1でもしっかりと勝ち取るような、粘り強いシーズンになるように、足元を見つめたい。会社のほうも黒字で、経営も安定してきている中で、また一緒にトリニータをJ1に定着させていきたい。

 

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