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闘う言葉

【記者会見】片野坂知宏監督「対戦していて楽しさもあるというか、光栄」

 

アウェイでC大阪さん相手に勝点1は決して悪い結果ではないと思う。前節のG大阪戦でも勝点1、今節も勝点1。毎回、ロティーナさんとの戦いは非常に難しいゲームになって、こういう拮抗した展開になることも予想していたのだが、やはりこじ開けることができず、得点しないと勝点3は取れないなかで、選手は最後まで攻守に切らさずチャレンジしてくれたと思う。ただ、最後のクオリティーの部分、判断の部分はわれわれの続く課題かもしれないが、そこにしっかりと目を向けて、選手全員でチャレンジし、今日のようなゲーム、そして前節のG大阪戦のようなゲームを勝点3につなげられるように取り組んでいくしかない。

まだリーグ戦が25試合、ルヴァンカップも予選リーグが2試合残っており、またC大阪さんともルヴァンカップで対戦するし、リーグ戦でも今度はわれわれのホームで戦うことができる。そのときには勝点3を取れるようにしっかりと準備してやっていきたい。

——拮抗する展開が予想されていた中で、ロティーナ監督との采配の駆け引きは。

まず、C大阪さんのメンバーを見たときに、普段リーグ戦で出ている柿谷選手とかソウザ選手、丸橋選手がスタートではなかった。われわれ同様にルヴァンカップを水曜日に戦っていたので、そのルヴァンカップのメンバーを含めてどういう戦術でわれわれに臨んでくるかを考えていた。

4-4-2でやったり3-4-2-1でやったりというところに今季はC大阪さんもチャレンジされていて、おそらくわれわれに対しては3-4-2-1でやるのかなと。ルヴァンカップ開幕戦で対戦したときにそういう形でやられていたので、それを想定していた。だが、メンバーに関しては少し想定外なところがあった。前節のG大阪さんは、90分の戦いの中で後半に攻撃力の高い選手を送り込んで勝点を取りにきた。今節のC大阪さんも同じようにしてきたのかなと。柿谷選手、ソウザ選手、メンデス選手あたりが入ってくるのかな、田中亜土夢選手もルヴァンカップで得点していたし、そういう意図があるんだろうなと。その中で、われわれはとにかく自分たちの戦いを、粘り強く我慢強くやりながら、先に点を取ることができればいいなと思っていた。

ただ、攻め急いでもよくない。しっかりとリスク管理しながらバランスを取るように選手に伝え、選手も前半、自分たちが動かす中でもバランスを崩さず、粘り強く攻撃にトライしてくれた。守備でも走って体を張ってくれた。そういうところもつながってくると思うが、やはり柿谷選手が入ったところから勝負に来られたなと。われわれもいろんな準備をしていたのだが、C大阪さんの堅い守備から得点を取るためには中央よりサイドを狙うほうがいいかなというところで、サイドの部分。あとは中で仕留める部分では、ティティパンをシャドーの位置に入れて、そういうところからチャンスを作ってくれるのではないかと。ルヴァンカップ名古屋戦でもいいアシストをしてくれたので、そういうチャレンジをした。

——昨季、東京V戦も2試合とも0-0だった。ロティーナ監督と対戦する難しさというのは。

まだ対戦があるのであまり言いたくないが、みなさんも御覧になっていておわかりのように、ロティーナさんはまず、われわれに対して、良さを消してくる。その中で試合を見て、攻撃的、守備的ないろんなプランをたくさん持っている。メンバーを含めたそういう準備は本当にさすがだなと、勉強になる。対戦していて楽しさもあるというか、光栄だなと思う。

——アウェイ大阪2連戦で勝点1ずつを得たが、結果以外の収穫は。

そうですねえ…戦術のところで選手がしっかりと意図を持って狙いを合わせてやってくれているのは大事なこと。そこは継続してやっていかなくてはならない。また、G大阪さん、C大阪さんという個人の能力が高く、チームとしても非常に強力な相手から勝点1を取れたことは非常にポジティブ。自信はつくと思うが、それが過信にならないように。そして足りないところが見えてきたことも収穫だと思うので、そういうところを選手がしっかりと自分に矢印を向け、トレーニングで積み上げてくれればと思う。

——次節ホームで鳥栖との九州ダービー。そこに向けては。

まずは連戦を終えての選手のコンディションを回復させ万全にすること。1週間の準備期間があり、明日の鳥栖さんの試合を見た中で、自分たちがどういうふうに戦えるかという戦術をコーチ陣と話し合いながら合わせていく。