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闘う言葉

MF 32 前田凌佑「みんなこのサッカーに自信を持っていた」

 

——大分らしく取れた1点目の起点となった。

監督からもセカンドボールを拾えと言われていた中でしっかり拾えて、最初はコヅ(小塚和季)に出そうとしたのだが、よりゴールに近いほうに出した。前線でいいコンビネーションができているので、いい形で先制点を奪えた。

——やれるという手応えはどのくらいから。

いや、鹿島はめっちゃ強かった。スペースの消し方も上手いし、前からのプレッシャーも嫌な感じでかけてきたので難しかった。それでも自分たちのスタイルを崩さずにやろうとみんなで話し合ったので、続けた結果が出たと思う。

——最初はなかなかシャドーにボールを入れられなかったが、次第に前につけられるようになった。その変化は。

ボランチに相手のボランチが食いついてきたので、僕らが引くことでスペースを空け、その裏でシャドーに受けてくれと言ってあった。相手の最終ラインも結構高かったので、相手が前から来ているのなら簡単に裏を狙うという選択がハマったと思う。

——相手の出方と駆け引きしながら上手く流れを引き寄せた。ピッチの中ではどうしていたのか。

みんなこのサッカーに自信を持っていたので、鹿島だろうがどこが相手だろうが、自分たちのスタイルは崩さずに戦おうという意識が大前提だった。つながりもあった。まず開幕戦で勝てたのが大きい。

——開幕戦、勝てると思っていたか。

僕は正直、勝てると思ってました。いま言っても後出しだけど。でも鹿島と戦うのはすごく楽しみだった。鹿島に勝てば見ている人たちの印象も変わると思うので。大分がどんなサッカーをしているか気になっている人もたくさんいると思うので。これからも大分らしさを出してどんどん勝っていきたい。

——勝てると思っていた根拠は。

鹿島は僕らのことをあまり知らないと思うが、僕らは鹿島の試合をよく見ている。それに僕らはみんな「このサッカーをやれば勝てる」という自信を持っていたので。それが勝ちにつながったと思う。

——また相手に研究されるようになってからが大変。

そうですね。だから研究しないでほしい。極力僕らのサッカーを見んといてほしいんですけど無理な相談ですかね。でも研究されてこられたところを剥がすのもまた楽しいので、もっとレベルアップしていきたい。

——ティティパン選手とのコミュニケーションは。

僕、タイ語しゃべれるんで。嘘なんですけど。練習でも練習試合でもいい距離感でやれている。ニューも結構合わせてくれるので。ニューは攻撃も守備も両方できて、チームのために走ってもくれるので、すごく助かっている。ちょっとフォローするだけでいい。

——プレシーズンから好調そうだが、何か手応えがあったのか。

今季はボランチのポジション争いのレベルが高く、誰が出るかわからない中で、やっぱり自分が出たいという気持ちもある。まだ開幕戦に出ただけなので、これからも出続けられるようにしなくてはならない。

——トリプルボランチのアンカーは練習であまりやっていなかったと思うが、問題なかったか。

いや問題ありましたね。相手も個の力がすごいので危ない場面がたくさんあったのだが、ピッチで話し合いながら守った。「やめてくれやめてくれ、もう攻めんといてくれ」という気持ちで必死だった。それを楽しんでいた。

——試合前、監督からはどんな言葉を。

J1のピッチ、アウェイで相手は鹿島というこの状況を楽しめ、楽しんで自分たちのサッカーをすれば絶対に勝てると強く言っていた。それで僕たちもそれを信じてやった。

——実際にJ1で戦ってみてどうだったか。

スタジアムに人もたくさん入っていたし、大分からもたくさん来てくれていた。対戦相手も知っている選手ばかりで、やっていてやっぱりJ1は楽しかった。緊張は特にしなかった。

 

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