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闘う言葉

MF 38 馬場賢治「今日負けて何も終わったわけじゃない」

 

前半終了間際に追いつかれた時間帯は、時間の使い方がはっきりできていなかった。このチームはそういう部分でもしっかり戦える、隙や緩みのないチームだと思っているが、見えない部分で結果として表れているので、そこは受け止めなくてはならない。

後半になって自分たちらしくない攻撃を繰り返したのも、相手にやらされた部分もあるし、自分たちが相手に対処できなかった部分もある。まだ取り返せるので、しっかり見つめ直したい。

これからも特別なことをやるわけではなく、自分たちでいままで積み重ねてきたことの中から、やるべきこととやれることをしっかりやることが大事。残り5試合で昇格を懸けてまた難しい試合がある中で、あたりまえにやるべきことをやれるかやれないかというのはすごく難しい。プレッシャーがかかる中でいままでやれたことをやるのは大変。でも、そういう部分をしっかりやれるかどうかが、ここからはすごく大事。

——後半に焦った要因は。

むしろ僕はあれで前半を終えられたので後半は落ち着けると思ったのだが、思いのほか良い方向に行かずずっと引きずっていた。相手の変化を見れなくなっていたり、変化しているために動いているところに蹴ってしまってロストしたり。前半は決して悪くない攻撃をしていたのだが、その中で失点してしまったことが、全体的にいい展開ではないという気持ちにさせてしまったのかなと思う。

でもこういう試合は絶対にあるし、それを乗り越えるのも自分たちなので、今日の負けをしっかりとあと5試合に生かして同じ過ちを繰り返さないことが大事。もう一度前を向いてやるだけ。

——上位対決という精神的プレッシャーは感じたか。

町田の状況には関係なく上位対決で、お互い一つでも上に行きたい、負けたくないという気持ちがあったので、試合前から緊張感あふれる雰囲気は感じていた。でも、だからと言って特別なことを考えていたわけではない。

意識しないのは無理だし、これまでのJ2でもそれを乗り越えたチームが上に行けている。この位置にいてもまだまだ下に落ちる可能性がある中で、これを乗り越えられないというのは単純に自分たちの力がないということ。乗り越えるためにやっている。

ここからの5試合は本当に大変。J3からJ2に上がるのを僕は経験していなくて、みんなJ2に上がるのはすごく大変だったと言っているが、それ以上に大変かもしれない。でも自分たちはそれを乗り越えられる位置にいるし、その力もあると思っている。このチームがいままで積み上げてきたものは間違いないし、今日負けて何も終わったわけじゃない。いつもどおり前向きに全力で日々取り組めばいい。

——こういう点を取り合う展開はひさしぶりだが、時間を追う中で変わっていったものは。

多分、この内容は相手が望んだものだと思う。勢いを出させてしまった。相手の勢いにのまれてボールをうまく繋げなかったり、そこは縦に大きく狙う必要はないのではないかというところで狙ってしまったりというのも、なんとなくハイテンポになってしまった要因だと思う。点を多く取って勝てることはいいことだが、それが必ずしも必要かと言われればそうではない。うちらしい試合展開ではなかった。

——ハードワークしてハイプレスしてくるチームはほかにもあったが、今日は何か違っていたのか。

いままでもそういうチームがあった中で、今日は自分たちが慌てた感じがあった。ポジション取りだったりパスひとつの質だったりというのは日々やっていること。もちろんそれを出せない日もあるし、うまくいかない日もあるのだが、今日は本当にそこがうまくいかなかった。ボールは回せているけど、どんどんハマっていっている感じもした。いままでのハイプレスのチームをかいくぐれたようなシーンが、今日はあまりなかった。

——特別に回しづらいようにコースを切られたりプレスをかけられたりということではなく、自滅ということか。

僕はどこが相手でもこのチームはやれると思っている。もちろん、町田さんがこの順位にいるのはああいうプレスのうまさや勢いを持ってくるということもあると思うが、それでもやれると僕は思っている。町田さんがいいとか悪いとかではなく、うちがもっとできたということ。

——次節のフクアリも独特の雰囲気だが、そこに向けてどうコントロールしていくか。

僕は今日、後半がはじまる前に「本当に上に行くチームは、こういう試合を取るか取らないかで変わってくる」という話をしたのだが、今日取れなかったから何か終わりかというと、まだ自分たちで手にできるものはある。もう一度自分たちが積み重ねてきたことを、ここからの本当にプレッシャーのかかる期間に出せるか出せないか。

今日チームのトーンがダウンしたのは、僕も感じていた。それはあってはならないことだし、自分たちでどうにかしなくてはならない部分。そういうときに、ありきたりではあるが声をかけあうとか、自分たちのやるべきことを冷静に見極められるように、チームとしてやっていくことが大事だと思う。

 

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