MF 20 小手川宏基「駆け引きを繰り返しながらやっていた」

 

先制点を取られたが、早い時間に追いつくことができて、自分たちがボールを回す中で勝ち越せた。危ない場面もあったが、しっかり勝ちきれてよかった。

——1点目のシーンはラッキーもあったがよく落ち着いていた。

まあ、ラッキーじゃないですか（笑）。僕の前にボールがこぼれてきたとき、ゴールにGKがいなかったので、冷静に流し込む感じだった。先制されたままだと相手も引いてゴール前を固めてくると思うが、同点にしたことで相手を動かし、そこで相手を上回ることができた。

——2点目のシーンはよく走り込んだ。

僕も一旦落ちて駆け引きしようかと思ったのだが、（岩田）智輝が前にパスを出せそうだったので、動きを変えて縦に抜けたら、やはり智輝が前に入れてくれた。伊佐も僕のことを見ていて、いい落としからボールが出てくるだろうと思っていた。動き出しで先手を取れた。みんなで連動ししてしっかり崩して取れたゴールだったのでチームとしてもよかった。でも、1点目も2点目も左足だったのでドキドキしながら打った。

——全体的に難しい試合だったのでは。

そうですね。相手の一発を警戒しなくてはならなかったし、高さで勝負してくることも予想していたので。自分たちがボールを持っている時間が長かったので、そこにどのくらい人数をかけるかというところで、後ろのリスク管理には気を使った。

——早い時間に先制点を取られたが、落ち着いて試合を運んでいた。

特にやることは変わらないので、そのまま続けた。

——相手は球際に強く来ていて、少しパスがずれると奪われる危険性もあった。

でもそこを一個剥がせるとチャンスになっていた。そこが勝負どころで、先手を取ろうとしていた。どうしても崩せなければどっちにしろ勝負しなくてはならないところなので。

——次第に相手の背後を使えるようになっていった。

相手が多少前から来ているときは、僕のところも若干空いていた。僕が空いているので相手もちょっと閉めたりといった駆け引きを繰り返しながらやっていた。

——2点目の直前に相手のシステムが変わったのは気づいていたか。

気づいていた。相手の選手が「3枚」と言っていたので（笑）。でも、うちとしてはそれほどやることは変わらず、どこで数的優位を作るかという部分だけ。ボールは持てているし、どこでどう外すかを考えるくらいだった。

——闘莉王選手がボランチに下がって岩崎選手が入ってからの流れをどう捉えたか。

どっちにしろ前線に大きい選手がいたので、セカンドボール対応は意識していた。（岡野）洵やナスさん（那須川将大）がしっかりヘディングで競ってくれたりと、みんないい仕事ができていた。

——この試合に向けてのいちばんのポイントは。

奪われたあとのこと。相手はカウンターが早いということもスカウティングで言われていたし、前で収める選手もいるので、自分たちがどれだけ切り替えられるかという部分だったと思う。

——状況を見ながら最前線まで出たり中盤に落ちたりしていたが。

割と自由にやらせてもらっている。今日は基本的にはシャドーだった。シュートも何本か打てたし、いい絡みができたと思う。

——5連勝で暫定首位。次節は大一番の町田戦だが。

いままでどおり自分たちのサッカーをしっかり続けていけば、いい結果につながると思う。まだあと6試合あり、厳しい戦いが続くので、一戦一戦大事にやっていきたい。