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闘う言葉

片野坂知宏監督【記者会見】「全員で戦ってくれたからこそ勝ち取れた勝利」

 

岡山さんは西日本豪雨災害に遭われ、被災者の方々のためにという思いでプレーをされていたと思う。今日のゲームは岡山さんにとっては残念な結果になったと思うが、その最後まであきらめずに戦う姿勢は、われわれも学び継続していくこと。そしてファン、サポーターやいろんな方に感謝し、その励みになるプレーを今後も続けていくことが大事だと、この試合で感じるところがあった。今日はわれわれにとって非常にいいゲームができた。お盆休みでたくさんの方が見に来てくださった中でこういう結果を出すことができたのは、みなさんの応援や支えのおかげだと思う。われわれはみなさんのおかげでサッカーをしている。恩返しとして戦う姿勢を示し、励みになるプレーを、残りのゲームも継続していきたい。

岡山さんも前節、讃岐さんを相手に快勝し、われわれも新潟さんを相手に勝利しており、非常に厳しいゲームになるだろうと覚悟して臨んだ。前半は辛抱の必要な戦い方だったと思う。お互いに出方を見る、隙のない戦いで、われわれのほうが少し主導権を握っていたかと思うが、やはり最後のところでは簡単にやらせてもらえない。判断と精度の部分で少し物足りなさがあった。そこを後半に修正でき4得点できたこと。これはトレーニングで積み上げてきたこと、選手がその狙いを最後まで合わせてやってくれたことが結果につながった。いいことは継続し、失点しているところは修正しながら、できるだけ失点を減らし得点を増やす。そして最後まであきらめず戦う姿勢を貫くことを、今後も継続できるように、また全員で、次節アウェイ戦へと準備したい。

——二枚替えが奏功したが。

前線の選手に疲労が見え、同点に追いつかれて得点しなくてはならないという状況で、フレッシュな選手を入れて狙いに行った。その役割を藤本と後藤が結果という形で出してくれた。特に後藤に関してはなかなか点が取れていなかったところで途中交代から2点取れたこと、藤本に関してもアシストや起点になってくれるなど、交代選手を含めて全員がいい準備をしてくれて結果を出すことが、チーム力向上、ひいてはいい競争につながる。いい仕事をしてくれたのは馬場にしても同じ。全員で戦ってくれたからこそ勝ち取れた勝利だと思う。

——途中からの雨は影響したか。

われわれにとっては雨で芝がスリッピーになってボールが走るのは好材料。大銀ドームの芝の管理の方にも水を撒いてもらえるようお願いしているが、あの雨は恵みの雨になった。自分たちはボールをつないで攻めるサッカーをしているので、問題なくいい方向につながった。観客のみなさんには雨なので屋根を閉めてほしいという思いもあったかもしれないが、われわれにとっては閉めないでほしいという思いがあった。

——もったいない失点だったのでは。

もちろん失点はできるだけ少なくしたい。岡山さんの攻撃でサイドからのクロスでやられることは予測していたが、やはりやられてしまったので修正しなくてはならない。今後の試合でもわれわれがしっかり守備をしている中で、ああいう形で横から狙ってくることがあると思うので、ボールに対して寄せ、クロスに対していい対応をし、こぼれ球の予測も切らさずに、普段のトレーニングから継続して習慣化したい。

——後藤選手のスーパーゴールについては。

本当に素晴らしいゴールだったと思う。僕もびっくりするくらいだが、よく決めてくれた。ああいう難しいシュートが入るかと思えば、簡単なシュートやPKを外したりもしているが(笑)、後藤にとっては本当に得点という結果が必要だったと思うので、これが自信にもつながると思う。今後の前線の選手の選択肢が増えたことは僕にとってもうれしい誤算。同点になっても選手全員が切らさずに得点を狙ってくれたし、交代選手が結果を出してくれたことでいいゲームになった。最後まで本当によく戦ってくれた。