FW 27 三平和司「左足トラップの成功がすべてだった」

 

——練習のとき心配したように押し込まれなかったのがよかった。

相手にもっと回されると予想していて、コテ（小手川宏基）たちも低い位置取りになると思っていたのだが、途中からみんなが守備時に前に出るように修正したことで、それほど押し込まれずに進めることができた。みんな機転がきいてよかった。奪ってカウンターになるときも早めに前を見てくれるのでうまく崩せた。

——ボールの奪いどころが定まっていた。

僕らFWが相手のアンカーがパスを出したあと前に出ていくのを止めることで、相手は縦パスが前線に入ってもあまり枚数をかけられなかったと思う。それで奪いやすかった。アンカーの選手にもプレスをかけやすかった。

——フォーメーションもメンバーもいつもとは違う前線で攻撃ニュアンスも違ったが。

どちらかというとカウンターシフトなフォーメーションだったと思うが、カウンターもポゼッションも、前半は特にうまく行ったと思う。ただ、前半はよかったが後半は疲労もあって少し下がってしまった。それでもカウンターでチャンスは作れていた。

——10試合ぶりの先発で先制点という結果を出した。

トラップがうまくいってよかった。あれがすべてだったかもしれない。マル（丸谷拓也）のボールはシュートだったと思うが、あのスピードのボールを左足であのトラップができてよかった。練習していて右足はうまくいっても左足は難しいので。

試合に出れていなくてストレスがあった時期もあったが、やってやったぞと思った。でも、これからも、出ても出られなくても同じように頑張っていく。

——ぎりぎり絶妙のタイミングだったのでは。

やっている側としては余裕でオフサイドではないという感覚だったので、ラインズマンを見てさえいない。あのタイミングで飛び出せればGKがこぼしたときも詰められるし、パスをうまくもらえる可能性もあるので。