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闘う言葉

片野坂知宏監督「追いつけないということは、これが現在の自分たちの力」

 

【記者会見】

久しぶりのホームでたくさんの方が夏休みの試合を楽しみに足を運んでくださり、町田さん相手に勝つ試合を期待されていたと思うが、こういう結果になった。敗戦したのは私の責任でもあるし、残念で悔しい気持ち。選手も最後まであきらめずに戦ってくれたのだが、ひっくり返すことが出来ず本当に申し訳ない。

町田さんが立ち上がりから非常にアグレッシブにチャレンジしてきて、そのプレッシャーをうまく回避することが出来ず、町田さんの狙いどおりの前半だった。その中でFKから失点し、前半終了間際にも町田さんの狙いどおりのカウンターで素晴らしいミドルシュートを決められ、2点ビハインドで後半が非常に難しくなった。

前半やれなかったことを後半どういうふうに、攻撃のスイッチを入れパワーを持って戦うかというところでも難しくなったが、町田さんのああいうプレッシャーの中ではわれわれも割り切って戦うしかないと選手に伝え、選手もそういう狙いを持ってやってくれたことで、なんとか1点返したりチャンスを作ったりすることが出来た。だが、最後のところのクオリティーや判断でなかなか得点できず、逆にミスから3点目を奪われてしまった。

こういう展開は避けたかったのだが、自分たちで招いた試合。町田さんがわれわれに対して準備し、狙いどおりのゲームをされた。町田さんの素晴らしいゲームだった。

これを逆転できるかどうかで真価の問われる試合になると言って戦った中で、やれなかったということは、まだまだわれわれの力不足ということだと思う。

ファンの方々も、今日、大分銀行ドームで、2年前のJ3降格と町田さんのJ2昇格のリベンジに値するゲームを期待されていたと思うし、われわれもリベンジしたかったのだが、こういう結果になって本当に残念で悔しく申し訳ない。

ただ、すぐにまたホームで東京V戦がある。短い時間だがしっかり準備して、連敗しないように、また、ホームでは必ず勝ち点3を取れるように、切り替えてしっかりと準備したい。

——後半はシステムを変えたが。

町田さんの平戸くんと戸高くんがわれわれの中央のところで、セカンドボールを拾ったり嫌なところで受けたりしていて、川西と鈴木惇のところでどうしても上手く対応できなかったので、後半スタートから小手川を下げてトリプルボランチの形で5-3-2の守備ブロックを作り、攻撃でも小手川と川西に前線に関われるような形にした。

山口がイエローカードをもらったこともあり、町田さんの前線からのプレッシャーを受けて上手くボールを動かせない中で、相手の背後を突いていこうと前線に迫力を持たせる狙いで、山口を削って伊佐を投入し、三平をトップ下に置いた4-3-1-2に変更した。

準備していた形ではなかったが、選手は狙いをもってやってくれた。伊佐の迫力、後藤のスピード、三平のトップ下での起点、また小手川と川西がセカンドボール奪取を含め前線に関われること。そういうところでは、ゲームの中で選手たちが判断してバランスを取りながら、しっかりやってくれたと思う。準備していない中で、最後まで戦う姿勢を持ってやってくれた。

3点目を与える前に、早めに1点を取りたかったし、追加点を取るチャンスもあった。決めきれていればまた違った展開になっていた可能性もあったかもしれないが、追いつけない、逆転できないということは、これが現在の自分たちの力なのだと思う。

 

 

【囲み取材】

——自分たちの形が出せなかったのは、やはり相手のプレッシャーをかわせなかったせいか。

回したかったが、回せなかった。もっと回して揺さぶりをかけたかったのだが、みんなプレッシャーを受けてあわてて前に蹴ってしまった。もちろん背後を狙う手もあったのだが、GKまで下げたり落ち着いて回したりしたかった。

——先制された影響は。

いや、最初の失点はセットプレーのこぼれ球がああいう形で入ってしまったのだが、1点取られたとしても落ち着いてやれば、前半あれだけプレッシャーをかけてきたので、相手も最後まで続かないだろう、1点差だったらまだ取り返せるんじゃないかと思っていた。とにかくもう少し落ち着いて回したかった。

だが、2失点目も自分たちのビルドアップの過程を奪われ、カウンターでミドルシュート。良いシュートだったがあの2点目も痛かった。ただ、それでもまだ追いつけるのではないかと思っていたのだが。

——次の1点。チャンスは作れていたのでそこで決めきれていれば、という。

後藤もあれだけ決定機があった中で1点は決めたのだが…。サイドからのクロスにしても質を高めてフィニッシュまで持っていけるようにしたい。ミスからの3失点目というのも痛かった。0-3になるとちょっと厳しい。

——今季2回の対戦では形を出せていたのに、今日は出せなかった。

最終ラインの顔ぶれが違っていたバランスもあったし、町田のプレッシャーの掛け方が、しっかり整理されていて迫力もあった。全体が連動していて本当に良かったと思う。ああいうプレッシャーを受けても自分たちがしっかり動かせるようにならないと、ああいうカウンターを受けたり失点をしたりという形になると思う。剥がせる、ひっくり返せるような動かし方をしていきたい。

——4バックに変えてからはチャンスが増えた。

長いボールで背後を狙うことが増えたのだが、それが相手のウィークでもあったので。それだったら割り切って伊佐を入れたほうがいいと割り切った。2点差だったし、後ろを4枚にして得点し、1-2になれば勢いづいて、相手が受けに回るかもしれない、もしかすると逆転できるかもしれないと。0-2からの1点、こちらが先に取りたかった。

——次節までにどこを修正したいか。

動かし方のところをもう一度しっかりやりたい。ヴェルディもどういうふうに来るかわからないが、ミラーゲームになれば、駆け引きや判断と質の問題だと思うので、そういうところをもう一回やっていくしかない。

 

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