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闘う言葉

【練習後】片野坂知宏監督「走り合いにはしたくないが、そうなる可能性もある」

 

——また怪我人が出ているようだが。

まだ明日も様子を見なくてはちょっと判断できないが、今節は厳しそうなメンバーもいる。いるメンバーでなんとかやっていくしかない。試合をすれば怪我のリスクもあるし、シーズン中はあり得ることなので、そのぶんチャンスが巡ってくる選手に頑張ってほしい。こういうチャンスをものにしてもらいたい。

——湘南戦のポイントは。

誰が出てくるかにもよるが、湘南のいちばんのストロングはカウンター。攻撃から守備に切り替わったときの切り替え、ボールに対して行くのか行かないのかを明確にして、周囲もボールウォッチャーにならないように。相手は2列目、3列目から出てくるので、そこを遅らせるなどしてしっかり対応できるように、チームとして守らなくてはならない。相手の出場選手が変わればまた起点になる選手や攻撃でアクセントをつける選手もいるので、その対応は、マッチアップする選手が慌てず粘り強くやってほしい。

こちらが前がかりになりすぎて相手にスペースを与えてしまうと、相手は走ってくるし後ろからも追い越してくるというところで難しくなる。そのリスクマネジメントはしなくてはならない。攻守の切り替えやバランスが大事になる。

——どういった展開が予想されるか。

走り合いにはしたくないが、そうなる可能性もある。湘南はそれが得意なので、そうならないようにしっかり自分たちの時間も作りながら戦いたい。ただ、自分たちの長所であるファストブレイクはチャンスになる。相手の帰陣は早いが、整う前にやりきってしまうのも手。カウンターの応酬になったときにクオリティーの差が勝敗を分ける可能性もあるし、対応力の差が出る可能性もある。

——チョウ監督はドイツのスタイルをベースにしているが、イメージは。

それが湘南スタイル。鍛えて走らせて戦わせて、J1に上がったりもしている。変わらずにやらせているところはゲルマン魂だと思う。気持ちの強いサッカーをブレずに貫いている。

——ゲルマン魂に対抗するためには何魂が必要なのか。

どうですかね(笑)。ガンガン来る相手に対して簡単にいなせたりするような遊びが出せればいいのだが。それくらい余裕をもって回せるようになりたい。いろんなバリエーションの攻撃が出来れば相手も守りづらくなる。

——ウチは攻撃のバリエーションが増えているのでは。

ビルドアップの動かし方のところでは選手もだいぶ積み上げて自信を持ちつつあるが、まだまだ判断と精度とテンポを上げないと、そこで食われて失点することが出てくるかもしれない。これまでもやられてもおかしくない場面があったので、それは出来るだけ減らしていかなくては厳しい試合になる。ただ、それにはトライしなくてはならない。それを突いてくる相手でもあるので、もしかしたら湘南戦で勉強代を払わなくてはならなくなるかもしれないが、覚悟をもって選手を送り出してトライさせたい。そこが出来るようになれば、また積み上げにもなる。湘南のプレッシャーを回避できるくらい判断と質とテンポで上回りたい。そこで湘南がブロックを作ってくるような展開になれば、またそこから難しくなるが、今後、もうワンステップ上げるためには、相手陣地に入ってからの崩しが課題になってくる。そういう刺激も入れながらビルドアップの部分を積み上げていきたい。

 

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