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闘う言葉

片野坂知宏監督「質も判断も悪く、選択も良くなかった。今後の課題」

 

【記者会見】

非常に悔しい。後半はわれわれが押し込む形が多くなったなかで得点できなかった。アウェイで厳しい戦いだったが、こういうゲームで勝ち点1でも取っていかないと、このリーグを勝ち上がることは難しい。そのことを思い知らされたゲームだった。

前半は選手たちの出足が悪く、体が重いように見えた。それが緊張のせいなのか、開幕戦に勝ったことによる油断だったのかはわからないが、選手たちにはハーフタイムにしっかり引き締めるように言った。後半はアグレッシブに最後まで戦ってくれたのだが、最後の1点が遠かった。

ただ、次はホームで戦える。この反省を今後の40試合に生かし、前半からわれわれらしいアグレッシブな戦いが出来るように、しっかり準備していきたい。

今日もたくさんのサポーターに来ていただいて感謝している。勝ち点をプレゼントできなかったことを非常に申し訳なく思っている。今後もわれわれらしいアグレッシブな戦いをお見せしたいと思うので、これからも応援をお願いします。

——ミラーゲームのなかで前半、相手に球際で上回られたが、システム変更や選手交代をせずに修正をほどこした。その意図は。

前半はああいう形でヴェルディさんのプレッシャーを受け、なかなか攻撃も上手く行かず、判断も質も悪いなかでやっていたので、システムやメンバーを変えることを、ハーフタイムに考えることもあった。ただ、ハーフタイムに話したことを後半がはじまってから出来るかどうか、一度見たいというのもあったので。

もちろん、調子の良い選手に代えることによって流れが変わることもあると思うが、僕の中で、まだ第2節ということもあり、チャレンジしたいと。このメンバーで開幕戦は良い形で入れたので、それを考えながら、勝負どころでメンバーを代える予定にしていた。システムの変更についてはまったく考えていなかった。

——ではシーズン全体を見たときに、いまは育てる時期ということか。

育てる面もあるし、チャレンジだと思っている。今後もこういうプレッシャーを受ける試合があると思うが、そのなかで自分たちがしっかりプレーできるかどうかということも大事になってくる。今日はそういう面で、ヴェルディさんのプレッシャーをかわせなかった自分たちはまだまだ未熟であること、もっと精度を上げていかないといけないことを感じた。

——今日はクロスに課題が出たが。

はい。クロスだけでなく、すべてにおいて、まだまだトレーニングからしっかりやっていかなくてはならない。クロスを上げる選手、入る選手、すべて含めてチャンスになることを伝えたなかで、なかなかそこからシュートが枠に行かなかった。1本でも枠に行けば、もしかしたら得点できたかもしれない。そういうところも日頃のトレーニングで、こだわってやらせていきたい。


【囲み取材】

——ハーフタイムにはどのように話をしたのか。

反応とかセカンドボールへのアクションとかがことごとく後手になっていた。開幕戦では良かった部分もあったので今日はちょっと物足りない、ということを選手に伝え、もっともっと出し切ってやろう、自分たちの戦いをしようと話した。開幕戦もそうだったのだが、入りがあまり良くないなと。

ヴェルディさんもうちに対してアグレッシブに来ていた。ただ、それは想定内だったので、そこを剥がせるくらいの質と判断とが欲しかった。それは今後の課題。

——立ち上がりは相手のほうが守備に比重を置いていて、こちらは最終ラインから攻めていた。そこからぐだぐだになっていった流れは。

質も判断も悪かったし、選択も良くなかった。シンプルに背後を狙ったり前線3枚に入れたりするべきだったところを、近いところばかり狙って奪われていた。そこからのカウンターは、ヴェルディも速い。警戒はしていたのだが。

——各グループやポジションでバラバラに分断された。やはりボランチのところで落ち着かなかったせいか。

そうですね。ボランチを1枚代える予定にはしていたのだが、こちらがボールを持っているときの守備のカバーリングがちょっと弱くなるのかなというところもあって、考えた。ボールを持てるし引き出せるということでは(川西)翔太のほうが得意で、そこから変化や奥行きを見ながら前線3枚に配球できるし、絡んでいけたりもするので(鈴木)惇ではなく翔太をコテ(小手川宏基)と代えた。翔太が前がかりになって宥弥がカバーするという役割になればと思ったのだが…。

やはりシンプルに背後を狙う動きを入れなくては。前半の動かし方は近いところばかりになっていたのが厳しかった。

——前線3枚がちょっと難しいことをしすぎた感じも。

そうですね。あまりコンビネーションにこだわるというよりは、もっとシンプルに、動いたところ、動いたあと、ターンできるところ。そこはワンタッチでなくてもいいのにというところもあったので、やはり判断の部分になると思う。

——竹内選手が競ったあとのセカンドボールをほとんど相手に拾われていたが。

それもボランチを含めて、前線やWBにしても、そういうところは大事になってくる。中盤の球際やセカンドボールの勝負がどっちに転ぶかによってまた変わってくるので。

——最も課題なのは。

やはり奪い切りたい。球際に行ってはいるのにマイボールに出来ないということが、特に中盤にあって、せっかく拾える予測をしているけれど相手に行ってしまうということがあったので、もったいないなと。慌ててしまうのか…。冷静に判断できればと思うのだが。

前節は相手が4-4-2だったので、フリーになるところも多く、時間を与えてくれたが、今回のヴェルディはマッチアップで時間を与えてくれない。ちょっとでも遅くなるとプレッシャーに来るし、球際で判断が悪いと奪われる。ヴェルディも監督が代わって前からしっかり行く守備をやっている。それを剥がそうと思っていたのだが、なかなか出来なかった。後ろから出すボールも悪いし、まだまだトレーニングしていかないといけない。次節の山口にしてもその次の徳島にしても狙ってくると思うので。それを我慢できるかどうかにかかってくると思う。

——やはりボランチのところで落ち着かせてくれればと。

ちょっとラインが高かったり、展開がなかったりしたので、翔太を入れるときは惇の投入と迷った。ただ、後半の入りも良かったしチャンスも作っていて良い流れではあったので、あそこで1点入れば良かったのだが…もったいない。勝ち点1が取れたかもしれない試合だった。

——わかっていたのにやれなかったことが多かった。

相手が5-2でブロックを作って前3枚でカウンターを狙ってくることも、こちらがプレッシャーをかければ長いボールで背後を狙ってくることも想定内だったのだが…。逆にわれわれも構えてみたらどうなっていたのかなと思う。

 

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