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闘う言葉

片野坂知宏監督「徹底してトライしてくれたからこそ、後半は押し込むことが出来た」

 

【記者会見】

昨季、J3で優勝して1年でJ2復帰し、開幕の福岡戦に向けて準備してきたことが、今日の試合で、完璧ではないがある程度は出せたと思う。選手がわれわれのサッカーを信じてしっかりトライしてくれたおかげ。どちらに転ぶかわからなかった試合で、もしかしたら、逆に勝ち点3を失っていたかもしれない。福岡さんの迫力ある攻撃は非常に怖さがあった。拮抗した試合だったが、最後にわれわれがああいう形で勝ちを拾って、ラッキーな面があった。

選手は最後まで諦めずに戦ってくれた。本当にたくさんのサポーターに来ていただいて、このアウェイの地での勝利をプレゼントできてほっとしている。ただ、まだ42分の1、開幕戦が終わっただけ。これからの戦いが厳しくなると思うが、次の東京V戦に向け、また良いサッカーで勝ち点3を取れるように、しっかり準備してやっていきたい。

――前半はなかなか思うようなサッカーができなかったと思うが、後半はかなりの時間帯で押し込んでいた。ハーフタイムの指示は。

前半は開幕戦ということでちょっと硬さもあったのかなと、選手を見ていて感じた。今季、われわれはしっかりボールをつなぐことにトライしているのだが、そういう面ではちょっと怖がっているところもあったようだ。それで、ハーフタイムには思い切って自分たちでトライしようと伝えた。自分たちのやり方を徹底してトライしてくれたからこそ、後半ああやって押し込むことが出来た。あとは選手も前半プレーしてみて、だいぶ緊張もほぐれたのかと思う。

――先に交代のカードを切ったが、その意図は。

ボランチのところでもう少しボールをつないだり展開したりしたかったことと、守備のところで姫野がかなり疲労していたことで前田に交代した。中盤の攻防で、福岡さんにはアグレッシブな選手やフィジカルの強い選手がいるので、そういうところで負けて欲しくなく、逆にそこで上回ることによってわれわれが主導権を持てるのではないかと考えた。前田にはボールをどんどん受けてくれと伝え、前田もそれをトライしてくれた。

――開幕戦を終えて、手応えと課題は。

手応えは、ある程度、自分たちの意図する形ややりたいことが見えたこと。ただ、まだまだ精度も上げないといけないし、やるべきことはたくさんある。攻撃の課題、守備の課題もあるのだが、ここで言うとまた他の対戦相手のこともあるのであまり言いたくない(笑)。自分たちがやるべきことの精度をもっと上げたいと思う。

 

【囲み取材】
 
――J2初戦を戦ってみて。
 
観客も入るし、J3とは雰囲気が全然違うなーと。記者会見でも報道陣がたくさんいるし(笑)。
 
――試合前、どういった言葉をかけて選手たちを送り出したのか。
 
開幕戦に向けて準備してきた自分たちのサッカーがあるので、それを思い切ってトライし、福岡よりもわれわれのほうが良いサッカーをしているということをアピールしていこうと話した。まだまだな部分も多いが、開幕戦で緊張もあるなかでアグレッシブに戦ってくれたし、次からは落ち着いてやれる面もあるのかなと思う。
 
――昨季の積み上げが感じられた試合だったのでは。
 
そうですね。福岡が4-4-2なので、そのウィークを上手く突くような形を準備して選手にもそれを伝えていた。選手がそれを上手く自分たちのなかでやってくれた。
 
――相手には強烈な攻撃陣が揃っていたが、守備のポイントは。
 
いっぱいありすぎるのだが、まあ本当に強烈ですね…。J1でやっていた選手ばかりなので。こういう選手たちと戦って上回っていくことによってJ1が見えてくるんだろうなと思いながら見ていた。球際、判断、スピードなどにおいて昨季経験していないものを体験できたのは良かったと思うし、そこで結果が出たのは自信になると思う。ひとりひとりが闘う姿勢をもって最後までやってくれた。球際に強く行ってくれたり、負けても競ってくれたりといったところは本当に大事な部分なので、今後につなげてやっていきたい。
 
――守備のメリハリのつけ方については。
 
ちょっと相手に回される時間帯があったり、われわれのウィークを突かれるときもあったので、そこは意識してやれるように修正したい。
 
行くときは連動するようにと言ってあったのだが、相手も良い立ち位置を取っていたので難しさがあったかもしれない。ただ、後手に回ったとしても最後のところでボールに行ったりマークについたりというところはしっかり出来ていた。失点はFKの1本だったが、ピンチはたくさんあった。
 
――攻撃については狙いの形が出せていたのでは。
 
そうですね。動かし方やファストブレイクのところで、これまでやってきたことを出してくれた。サイドから決定機も何度かあったりしていた。あとはそれが枠に行くように精度を上げていかないと勝ち点3を取るのは難しくなると思うので、またトレーニングから積み上げたい。
 
――ボランチで出場した3人の評価は。
 
コテ(小手川宏基)も姫野もハードワークしてくれたと思う。前田も自分の特長を出そうとしていた。でも前田も姫野もまだまだ成長の余地がある。コテはよくバランスを取ってくれたし、関わってくれて良かった。
 
――福岡が2枚替えしてきたあと、変化はあったか。
 
邦本くんが入ったときにちょっと嫌だなと思った。左足一発も仕掛けもあるし。あとは城後くんがどこに入るのかなと。もしかして3枚で合わせてくるのかなと思ったり。結局ボランチに入ったがあまり変化がなかったので、そのままわれわれらしくやればいいと考えた。マッチアップしたらどうだっただろうなと思う。
 
――手応えとしてはどのくらい。
 
いや、勝ち点3は取れたのだが、まだまだ。勝ち点3を失う試合になっていたかもしれないので、ひとつひとつの精度やカウンターに対してのリスク管理を上げていかないと、いくら良いサッカーをしていても勝ち点を落とすようなゲームになってしまう。もっと選手に意識して精度を上げさせるようにしていきたい。
 

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